128 姉がある深夜に、無数の手のようなものに頭を触られたと言い出したのです…。 それから程なくして、今度は深夜に身体が浮くような感覚に見舞われ、恐る恐る目を開けたら、天井が目の前に迫っていた、そして必死で体を下に降ろす意識を強めたら徐々にベッドに戻った… こんな事を言い出したのです。 数々の体験から考えて、私は姉の言っていることがあながち冗談や作り話には思えなかったのです…。 つづく 匿名さん2021/02/04 02:32
133 つづき 姉が不可思議な現象に見舞われてから暫くは何も起きず、静かな日常を過ごしていました。 ある日、地方に住む叔母が我が家に十日ほどの滞在予定で遊びに来た時の事です。 叔母は十日の滞在予定を五日ほどで繰り上げて、急に帰ると言い出したのです。 叔母が帰る前日の昼に、私が「もう少しゆっくりしていけば良かったのに…」と言うと叔母が「お父さんお母さんには言わなくて良いから…」と言い「実は泊めてもらって何なんだけど、この座敷ちょっと怖いんだ」と言うのです。 叔母が言う座敷とは、ちょうど姉の部屋の真下にある来客が寝泊まりする和室の事です。「どう怖いの?」と私が聞くと、叔母は「夜中に縁側に誰かいるような気がする」 こう言うのです…。 匿名さん2021/02/05 22:25
134 最初は寝ぼけたのかとあまり気にせずにしていたそうなのですが、叔母は立て続けに三日その人影を「間違いなく見た」と言うのです…。 その部屋は障子を隔てて、居間と繋がっている部屋であるにもかかわらず、普段は我々家族も滅多に入ることはなく、正月に新年会をやる時だけ障子を取り去り、広く使うぐらいの和室でした…。 私は叔母の話を聞いて、これまでの不可思議な体験から、何とも言えず黙ってしまいそのまま叔母の帰りを見送った記憶があります。 つづく 匿名さん2021/02/05 22:31
135 つづき その座敷は家の一番奥に位置する部屋で、2階の私の部屋と隣接する姉の部屋も一番奥に位置しており、私の友人が2階の廊下で人影を見たのも、奥に近い場所です。 しかし、母が祖母の幽霊を見たのは一番手前の母の寝室であることから、私はその因果関係は別なのでは無いかと思うようになりました…。 そして数年後に、その因果関係が別にあったと強く確信することになるのです…。 匿名さん2021/02/05 22:51