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チームみらい

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AIエンジニア・安野貴博氏、参院選に向け新党「チームみらい」立ち上げ 安野氏は比例代表で立候補へ
5/7(水)

去年の東京都知事選挙に立候補したAIエンジニアの安野貴博氏が、夏の参議院選挙に向け、新党を立ち上げることがわかりました。新党名は「チームみらい」で、安野氏は比例代表で立候補するとしています。

複数の関係者によりますと、安野氏は新党「チームみらい」を立ち上げ、党首として夏の参議院選挙に比例代表で立候補するほか、複数の候補者を選挙区にも擁立する方向で調整しているということです。

新党では「テクノロジーで誰も取り残さない日本をつくる」というビジョンを掲げ、「政党交付金を使って永田町にエンジニア集団をつくる」ことなどを公約にする予定です。

安野氏は8日午後、東京都内で記者会見を行うことにしています。

269


>>169
【AI時代は知識手放す力も必要】安野貴博をつくった「3つの転機」/任期中にシンギュラリティ到来「対策プランある」/妻・里奈さん政界入りの可能性/エンジニア、作家活動の今後は?【作家仲間・茜灯里が聞く】

【今回のテーマ】参院選前に安野氏が上梓した『はじめる力』(サンマーク出版)を端緒に、「安野氏の『はじめる力』の原点」「人生の転機となった3つの決断」から半生を振り返る。

さらに、AI問題に強い政治家として「シンギュラリティはいつ起こるのか? 事態にどう備えるべきか」「デジタル時代に生き残るために必要な資質」についても尋ねた。

また、安野氏の政治家以外の活動の今後や人生のゴール、演説上手で知られる妻・里奈さんの政界進出の可能性についても語ってもらった。

269 への返信コメント(23件)

270


>>269
茜 安野さんは、今年はこれまでにビジネス書を2冊出版されています。著書の内容を参考にして、安野さんの人となりについて迫っていきたいと思います。

『はじめる力』は、「こうやって行動するといい」と私たちにアドバイスをくださっている自己啓発書でもありながら、安野さんのビジョンや考え方が書いてあって、安野さんご自身やチームみらいを知る入門書でもありますね。

安野 そうですね。あまり難しい政策の話とかではなくて「何かをゼロイチで始める時にどういうふうにするとよいのだろうか」ということを、私の経験から書かせていただいたような本になっています。

過去にスタートアップを何社かやったり、政党を作ったり、「はじめる」というのを色々やってきました。そのなかで実は「はじめるって才能だね」と言われることがよくあります。「性格だね」と言われることもありますが、実はそうではなく「はじめるための🔻技術が大事なのではないか」と思っています。

茜 本の中では「『はじめる力』は後天的に身につけられる技術」だと書いていらっしゃいます。

277


>>269
ちなみに安野さんご自身は、子供の頃から色々やってみるというか、何でも始めちゃうようなタイプでしたか?

安野 色々とやってみるタイプでしたね。

茜 それは何かきっかけがあったのですか? それとも生来のものだったのでしょうか。

安野 私の雑な仮説を申し上げると──これはまったく科学的でも何でもないのですし、私と妻の共通点でもあるのですが──小学生くらいの時にたくさん転校したんですよね。

転校を2年おきくらいに繰り返していると「不確実性への耐性」がつくのではないかなと思っていて。ある種、そこが良い方向に働いたのではないかと最近思いました。

茜 早く友達を作るために媚びるとかの方向には進まず、色々な状況に対応できる力がついたんですね。

安野 小学生でも、カルチャーはその学校ごとに全然違うんですよね。

茜 安野さんご自身の「はじめる力」について伺いたいのですが、今までの人生で「これを始めたから転機となった」「このことが自分の礎となった」と思う決断を3つ挙げるとしたら何になりますか。

278


>>269
安野 1つ目は、大学時代に休学してサンフランシスコに9〜10カ月くらいインターンに行ったことです。サンフランシスコやシリコンバレーは、当時からスタートアップがどんどん大きくなっていくようなエコシステムがあるところでした。その考え方を大学生の時に体感できたのは良かったと思っています。

2つ目は、大学時代にウェブサービスを作って周りの人に使ってもらったことが、原体験としてすごく良かったと思っています。何をやったかと言うと、授業の情報を共有するSNS、つまり学内SNSみたいなものを作りました。

茜 確か、その件で大学の学務だか教務だかに呼び出されて怒られたと伺っています(笑)。

安野 そうなんです。「シラバスの著作権データが...」などと言われて怒られたんです。でも「こういうふうに人は(このサービスを)使うのではないかな」と思っていたら実際にそのように使われ、何人かの人には「あのサービスのおかげで留年を回避できたよ」と感謝されました。

281


>>269
茜 もう少し詳しく教えてください。SNSに「この講義は単位が取りやすい」とか「こうやれば点が取れる」というようなコツが書いてあるんですか?

安野 授業の情報なのですが、「授業の時間割を共有する」「その時間割とツイッターのアカウントを紐付ける」「授業に関連するプリント類などのファイルをアップロードできる」という3点が特徴でした。

茜 なるほど。ウェブ上にこっそりと授業の資料置き場を作って共有するというようなことは私の学科でもやっていましたが、それをもっと誰でも使えて取り出せるようにしたんですね。

安野 友達がいなくても、この授業のプリントが溜まる場所があるっていう状況を作れたっていうことなんです。東大の1年生は、ご存じの通り教養学部って言って、クラスとか学科とかに関係なく大量の授業があって自由に取れる環境じゃないですか。

茜 しかも、点数競争をしないと、3年次から好きな学科に行けないという。

安野 そういう状況で、自分が作ったプラットフォームが役に立ったということなのかなと思います。

322


>>269
だから小規模な成功ですけれど、まあ今となっては成功なのかも分からないですけれど、1つの原体験だったと思います。

茜 3つ目はどんなものですか?

安野 スタートアップを自分で作ってみた時です。それは組織を作ってビジネスをする、資金を調達するというのはどういうことかなというのを一通り、ゼロイチフェーズではありますけれども、経験できたのは良かったと思います。

茜 もともと起業家を志して大学に入ったのですか。

安野 すごく興味はありました。

茜 それは、大手企業などに入るのでは何が飽き足らなかったんですか?

安野 飽き足りなかったというよりは、何か自分のプロダクトなりビジネスを作ってみたかったという気持ちが高校生くらいの時からありました。当時もシリコンバレーで新しいビジネス、例えばユーチューブなどがどんどん大きくなってきていたので、「こういう世界があるんだ、すごいな」と思って見ていました。

茜 安野さんが作成したウェブサービスと言えば、高校の時に作った「画像に名画っぽい名前をつけるもの*」もありましたね。

323


>>269
*ねみんぐ!:画像をアップロードすると名画風の名前をつけてくれるというサービス。安野さんを含む当時高校生の三人が遠隔地に住みながら開発して話題になった

安野 そうですね、それも結構大きい出来事でしたね。高校1、2年生くらいの時にネットで知り合った友達と一緒に作りました。

当時は「脳内メーカー」が流行っていたんです。名前を入れると、脳内の断面図に自分の考えていることが単語で描かれて表示されるジョークアプリです。その延長線上みたいな形で、画像をアップロードするとその画像に名画風の名前と評価額が表示されるアプリを作りました。

茜 名画風の名前って、例えばどんなものですか?

安野 「混乱と絶望」とか。ちょっとありそうなやつを組み合わせて付けるという。

茜 ちょっと中二病っぽいというか、かっこいい感じなんですね。

安野 当時は「マルコフ連鎖モデル*」という、意味はそんなにつながっていないけれど文法的にはそれなりに正しくなる、それっぽいものを出す技術がありました。それを使ってタイトルを付けて、ランダムに評価額も出しました。

324


>>269
*マルコフ連鎖モデル:現在の状態だけに基づき次の状態の確率を決める数学的枠組みで、未来予測や解析に広く応用される

そうしたら「意外とその画像に対しては、こういった着眼点もあるのか」と予期せぬ発見みたいなムーブが起こって、「この切り口はランダムだから出てくる面白さを拾っている」などとバズったりしました。

茜 単なるジョークアプリではなくて、意外と深遠だったみたいな見方がでてきたんですね。

安野 深遠さを人間が見出してしまったという。深遠な単語と何か画像があるとそこから意味を見出そうとする、人間の特性が良い方向に働いたという感じです。ただのマルコフ連鎖モデルなので画像の中身はまったく見ていないはずなのに、というところが面白いですね。

茜 そうなんですね。今まで挙げていただいた転機が現在にもつながっている、今思えばこういうところが原点だったなというような、現在からの評価はありますか?

安野 ずっと同じことをやっているなと思います。「0から1」を繰り返しているということです。今回も国政政党を🔻ゼロから作って、そこから今まではなかった動き方で政治活動をしていますから。

327


>>269
スタートアップも、自分でプロダクト作ることも、国政政党もそうだと思うんですけれど、テクノロジーも使いながら🔻世の中をどういうふうにしていくとよいのだろうか、どうすると問題解決できるのだろうかというのを、ずっと考えてやってきているなと思います。

茜 0から1に興味があるとおっしゃいましたが、1を2にすることとか、例えば科学論文だとAからA'の論文とかありますよね。そういうところには興味はありますか。

安野 科学論文だと100から101みたいな、その積み上げていくところですよね。そうですね、これはたぶん得意・不得意があると思っています。
私が得意なのは0から1のほうだと思います。それから、1から10というところも頑張ろうと思えば頑張れるけれど、おそらく100から101はそんなに向いていないタイプです。だから、それぞれの分野で必要な人がやるのがいいだろうと思っています。

茜 3つの転機のお話に出て来なかったなと思うのが、🔻プロポーズの時に指輪ケースをパカッと開けるのではなく、マッキントッシュ(のノートパソコン)をパカッと開けたという逸話があるじゃないですか。

329


>>269
安野 プロポーズのときの「結婚するとよいのではないか」というスライドのプレゼンですね(笑)。たしかに、それも転機ですね。
黒岩(妻の里奈さん)と結婚するときに、プロポーズをするからにはその背景の様々な「なぜ結婚するとよいのだろうか」ということをしっかりと理解していただくのが筋だろうなと思いまして、何枚かのスライドを作ってご説明をさせていただきました。

茜 でも、パートナーの方は「指輪のパカッ」のほうも欲しかったのではないですか?

安野 それはそれで、後からちゃんとやらせていただきました。

茜 政治家になる前は、もともとAIの技術者でいらっしゃって。IT技術者と言ったほうがよろしいですか?

安野 ソフトウェアエンジニア、まあIT技術者ですね。よく研究者と間違えられるのですが、研究者と技術者は全然違うじゃないですか。私は技術者のほうで、理論というよりは実践に興味があります。

茜 社会にどう役立てるかとか、どういうふうに組み入れていくか、というようなところに興味があるんですね。そもそも何故その部分に興味を持たれたのですか?

354


>>269
安野 たぶん社会に対して興味があるのだと思います。理論は理論で面白いなと思うことはたくさんあるのですが、理論だけにとどまらずそれが社会をどう変えるかのほうにより興味があります。
なので、研究者にならずにスタートアップのほうに行ったとか、理学部ではなく工学部に行ったとか、それらはたぶん全部、実装して🔻世の中が変わることに興味があるからだと思います。

茜 そうなんですね。私は松尾研(※安野さんの出身研究室)>>240で、強化学習をやっていらっしゃる研究者にインタビューをしたことがあります。社会とのつながりにはその方も興味を持っていましたが、安野さんはより実践的で、社会というか「人が成し得ること✕ AIのコラボ」により興味があるのかなと思いました。それで社会をどう変えるかというか、ご自身が変えてやりたい、みたいなものを感じます。

安野 そこに興味があるタイプだと思います。松尾研には両方いらっしゃるんですよ。理論に興味がある方も、実際に起業するビジネスを作りたい方もいらっしゃいます。そこがすごく面白い研究室だと思います。

355


>>269
茜 安野さんにとって、AIとは何ですか? 世間一般では「手が届かないもの」と思う方もいるし、「人間はAIを使役しなくてはならない」と考える方もいらっしゃいます。今はどのあたりの立場を取られていますか?

安野 面白いですね。今のところ、ざっくり言うと三つの立場があると思っています。「AIは神である」「AIは道具である」「AIは友達である」です。私は結構「AIは友達である」という方向性に共感しています。もちろん、それぞれのユースケースや場面場面で変わってくるとは思いますが、ある種「一緒に共生していく知能としてのAIって何なんだろうな」という方向で考えることが多いと思います。

茜 海外の人に言われたのですが、「日本人は鉄腕アトムやドラえもんに親しんでいるからAIを友達とか仲間とかと思いがちで、人工知能は人に対して良いことしてくれる、助けてくれるという意識が強いのだ」と。安野さんはその点はいかがですか?

安野 自分もそういう文化圏の中で生きてきたので、そのような感覚は自然です。ドラえもんとか鉄腕アトムと聞いて、すっと入ってくる感覚はあります。

356


>>269
アメリカの方は「ターミネーター」などが浮かぶと思うのです。ただ、ターミネーター的な人工知能が出現する可能性もあると思いますが、可能性の高さを考えると「AI自体が暴走して人間に対して悪をなすというよりは、AIを使いこなすAさんとBさんの戦いの中で悲惨なことが起きる」ほうが、例えば🔻国家間の紛争にAIが使われるほうが、たぶん現実的な脅威だと思います。

茜 その脅威でいうと、いわゆる「シンギュラリティ」、AIが人の知能を超えてしまう時というのが2045年とか、いやいや2030年代には起こるとか、色々な意見があります。安野さんは専門家として、いつ頃起きそうで、何が起こるから、私たちはそれにどう備えておくべきだと思いますか。

安野 色々な意見がありますが、やっぱり直近の成長がすごいですね。IQが全てではないですがわかりやすいベンチマークなのでそれを見てみると、2024年に私が都議選に出た段階ではIQ96くらいでした。
もうすぐGPT-5が出ると言われてますけれど、今回の参院選ではGPT-o3の段階でIQ 136くらいまで来ています。

*米国時間8月7日に発表済み

359


>>269
茜 ええっ、1年でそんなに違うんですか?

安野 なのでこの1年だけ取ってみても、能力的には別物になっています。そう考えていくと、来年はまた今のAIと別物になっていると思いますし、意外と早く人間の知能を超える瞬間が来ても驚かないというか、むしろそのほうがあり得ると思っています。
AIを作ってる会社の方々、たとえばOpenAIのサム・アルトマンさんや、Google DeepMindのデミス・ハサビスさんの発言でも、🔻2030年くらいまでには大体できるのではないかと言っているんですよね。

茜 たかだかあと5年ですよ!

安野 なので私の参議院議員の任期中に来る可能性が高いと思っています。ある種、知的な労働についてはAIの方が全然できるよねという時代が、任期中に来てもおかしくないと思っています。
そうなった時にどういうふうに迎えるべきかというのは、チームみらいとしてもすごく大きなテーマだと思っています。どれくらいの確率で起こるのかは私も100%とは思わないですけれど、10%だとしても「そうなったらこうしよう」というのを考えておくのは大事だと思っています。

360


>>269
でも、それを🔻考えている政治家ってそんなにいらっしゃらないわけです。そこに私は危機感を持っています。
♦️我々の提案の1つ目は、AIが使いこなされた社会ではたぶん、すごく儲かる企業と全然儲からない人たちの🔻格差が今よりも広がると思います。今はビッグテックの収益性がものすごく高いじゃないですか。今のビッグテックと普通の中小企業の差よりも格差ができると思うんです。
そうなった時に、トップ10社から🔻いかに課税できるかが非常に大きなポイントです。今のビッグテックには課税回避スキームがあるので、ここは国際協調しながらちゃんとビッグテックのAIプラットフォーマーに対して課税ができるかどうかが大きなポイントだと思っています。

♦️2つ目は、そこで課税したものをいかに早く必要な人たちに対して再分配できるのかだと思っています。今は現金給付ですら数カ月かかったり、そのための事務コストが相当かかったりします。>>151

361


>>269
必要な人をすぐに見極めて🔻すぐに再分配ができるという仕組みを作っておかないと、AI時代は「来月に何か新しいモデルが出て、この職業は雇用ダメージをいきなりくらいます」ということが起きる可能性が不確実性でどんどん高まっていきます。そうなった時にスムーズに課税して再分配できるっていう構造になっているかいないかで、社会の安定性は非常に変わるわけです。

茜 個人としての備えはどうしたらよいですか? 個人としてはまだピンと来てない人が多いというか、「人よりもAIが賢くなってしまったら、自分の仕事を取られちゃうかもね」ぐらいのふわっとした感じでしか捉えてない方が多いと思います。
今のうちにAIをこうやって使いこなせるようになっておくべきだとか、何かアドバイスはありますか?

安野 過渡期においては、ピンチもありますけれどチャンスもたくさんあると思います。一番重要なのは、宣伝になりますけれどやはり「はじめる力」だと思っています。>>270

364


>>269
AIが賢くなればなるほど、人が「これをやりたい」とさえ言えば、「それならばこれをこの順番にやっていくとよいのではないですか」とサポートしてくれるようになるわけです。
そうなった時に、一番重要なのは「どこをやりたいか」「何をやりたいか」「どこに自分たちは向かうべきなのか」を見極める力、そしてそれを実行に移す力だと思います。そうすれば、色々と変化が激しい時代においても、その中で出てくるチャンスを掴めるようになるのではないでしょうか。

茜 私もこの『はじめる力』を読んで、とても印象的だったのは「ルートが大事ではなくて、🔻コンパスと軌道修正が大事」と言っている部分です。今の時代は「この1つの道しか進めない」と思い込んでしまうと、まかり通らなくなってきてしまったのかなと感じました。

安野 まさにそうです。🔻不確実性がすごく高いので、最初にがっちりと「この道をこう曲がってこう行くのだ」と決めていたとしても、進んでいる間に地形がバッコンバッコン変わるわけです。
だとしたら、やはりそのコンパスでちょっとずつ軌道修正していくという近づき方のほうがいいと思います。

366


>>269
茜 安野さんはマニフェストもそうですし、今回の選挙期間中も柔軟にビジョンなども変えてらっしゃいましたが、現時点(25年8月6日)での人生のゴールはどこに設定しているのですか。

安野 人生のゴールは難しいですね。私は、ゴールとして点を想定するよりも、プロセスとして🔻こういう状態であり続けるというほうが重要だと思っています。
たとえばゴールの設定を、分かりやすい例として「ラーメン屋を開く」とすれば、開いた後はどうするんだという問題がありますよね。その都度ゴールを探していくのもよいのですが、それよりは自分が解きたいと思う問題を解くことに集中できる状態を作るとか、何か自分がちゃんとそれを楽しめている状態を維持するとか、状態ベースでそこに向かっていったほうがよいのではないか。そんなふうに考えているかもしれません。

茜 最終的に最善なことができるように、その時その時に最善を尽くせるような、場作りとか、スキル磨きとかをしていきたいというような感じですか。

安野 そうですね。私は「何かに備えてこのスキルを磨いておこう」というようなことをあまりしたことがないんです。

371


>>269
「これをやらなくちゃいけない」という時に、もちろん素人なりになのですが、そのスキルを急速に頑張ります。
たとえば今回も、応援演説とか、街頭演説とか、そんなことはやったことがないわけじゃないですか。これは🔻過去に準備しておくことも不可能なわけです。大学生ぐらいの時に「将来、政治家になるかもしれないから街頭演説の練習しておこう」とはならないですよね。
今後は「予期しないことがスキルとして求められる場面」が社会全体として増えると思います。そうなった時は「何かが来た時に備えて準備する」というよりは、「必要になった瞬間にそれを急速にキャッチアップする」というメタスキルのほうが大事だと思います。

茜 安野さんには、スティーブ・ジョブズの「コネクティング・ザ・ドッツ*」のようなものはありますか。
つまり、コンサルティングファームにもかつていらっしゃって、自分で起業もされてるから、お金集めるのに演説ではないですけれど説得するような話し方を学んだり、説得できる資料を作ったりしたと思います。それが今思えば、現在ここにいる安野のための🔻布石だったみたいな感覚はありますか?

376


>>269
*コネクティング・ザ・ドッツ:アップル創始者スティーブ・ジョブズが2005年にスタンフォード大学卒業式で語った言葉。「ある経験が思いもよらないところで思いもよらない形で活きてくる」といった意味

安野 それはかなりあります。今回の選挙では、私のキャリアを通して当時関わってきた人たちの協力をたくさんいただきました。
コンサルティングファームは政策もよく作っているので、そういった政策作りの経験ある方にも手伝っていただきましたし、スタートアップでソフトウェア開発をしている人達にも手伝っていただきました。
そういった人のつながりや自分の経験を含めて、🔻予期していなかった方向に突然役立った部分は大いにあります。なので、そういう意味ではコネクティング・ザ・ドッツではありますが、その一方でアンラーン(unlearn)しないといけないことも、ものすごくたくさんあるわけです。
つまり、ビジネスの意思決定の仕方と政治の意思決定の仕方って、🔻全然違うじゃないですか。

379


>>269
ビジネスでBtoCの消費者向けの宣伝の仕方と、選挙で全員が有権者という時の説得の仕方も全然違います。なので、アンラーンもしないといけないし、意外と役立つものもあるっていうことで、見極めがすごく難しいです。

茜 この話は少々照れくさいかもしれませんが、チームみらいの中ではやはり(妻の)里奈さんの存在って大きいのではないでしょうか。しかも、めちゃめちゃ演説が上手いんですよね。

安野 めちゃめちゃ上手いですね。

茜 それに、私が見ていて今回の選挙戦で印象深かったのが、第1声で演説をする安野さんに対して壇の下から里奈さんが「安野君、ちゃんと第1声って言って! 第1声って言うとね、メディアが取り上げてくれるから」って一生懸命声をかけていて、それを聞いた安野さんがかしこまって「第1声です」と言っていたのがすごく面白くて。
「里奈さんを政治家にすると良いのでは?」という声は結構色々なところからあると思うのですが、夫婦そろって政治家になるということは考えていらっしゃらないですか?

380


>>269
安野 これは僕の意向というよりは本人の希望だなと思っているので、色々と黒岩(里奈さん)に聞いてみたいと思っています。

茜 「どうするの?」と聞くような具体的な話はまだですか。

安野 「どうするの」という段階ではないです。ただ、明らかに街頭演説は上手いので、そこの適性は間違いないと思っています。

茜 安野さんはもともとIT技術者でもありSF作家でもあるのですが、そのあたりの政治家以外の活動は今後、どのように折り合っていかれるのですか。

安野 ソフトウェアエンジニアの面は、わりと直接的に役立つかなと思っています。これから永田町にエンジニアチームを作っていくという活動で、そこのマネジメントはしていきますので、その中で役立っていくと思います。
SF作家については、まず足元は国会議員に集中する必要があると思いますけれど、作家はすごく息の長い職業だと思うので人生の中でまた新作を発表していきたいです。

茜 本日はどうもありがとうございました。

387


>>169>>269
◇インタビューを終えて
2024年初夏、SF作家界隈では「作家仲間の安野さんが今度、東京都知事選に出るらしいよ」「ああ、あのAIで岸田総理(当時)の声真似をした安野さん!」というような会話がされていました。
その頃は「出馬は選挙戦へのAI導入のプレゼンのためかな」という見方も少なくありませんでした。けれど、スピード感あふれるマニュフェストの公表・改訂やデジタル民主主義に関する造詣の深さ、実践力に「彼は本気で政治家を目指している」という認識が広がり、わずか1年で参議院議員に当選しました。

今回の対談は、前編の「オードリー・タン氏と安野さん自身との比較」「台湾と日本、デジタル民主主義が根づきやすい土壌はどちら?」、後編の「シンギュラリティ到来に備えること」「デジタル時代に個人に必要な資質」など、最新の「IT技術と政治」にまつわる濃い内容を分かりやすく語っていただきました。安野さんの力強い話しぶりや表情の豊かさも印象的でした。

388


>>269
なお、安野さんと筆者らが登壇したSF作家クラブ60周年記念セッション「SFと科学技術を再考する」の内容は、書籍『SF作家はこう考える 創作世界の最前線をたずねて』(Kaguya Books)に収録されています。今回の対談で「自分はずっと同じことをやっている」>>324と語った安野さんの2023年当時の思想に興味がある方には、参考になるかもしれません。

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