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チームみらい

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AIエンジニア・安野貴博氏、参院選に向け新党「チームみらい」立ち上げ 安野氏は比例代表で立候補へ
5/7(水)

去年の東京都知事選挙に立候補したAIエンジニアの安野貴博氏が、夏の参議院選挙に向け、新党を立ち上げることがわかりました。新党名は「チームみらい」で、安野氏は比例代表で立候補するとしています。

複数の関係者によりますと、安野氏は新党「チームみらい」を立ち上げ、党首として夏の参議院選挙に比例代表で立候補するほか、複数の候補者を選挙区にも擁立する方向で調整しているということです。

新党では「テクノロジーで誰も取り残さない日本をつくる」というビジョンを掲げ、「政党交付金を使って永田町にエンジニア集団をつくる」ことなどを公約にする予定です。

安野氏は8日午後、東京都内で記者会見を行うことにしています。

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学生時代から政治に興味...安野貴博がいま政治の道を選んだ理由とその勝算 「やりたかったことにテクノロジーが追いついてきた」
2025年08月22日

科学ジャーナリスト茜灯里が、気になるトピックスについて関係者に深掘り。

【今回のテーマ】参議院議員となって推進するデジタル民主主義とチームみらいの今後

24年7月の東京都知事選出馬の際に用いた「AIあんの」を誰でも活用できる形にして配布したり、25年1月には「デジタル民主主義2030」の実証実験の協働者となる自治体や政党を募ったりしていた安野さんは、なぜ、中立的な立場でなく、自ら政党を立ち上げ、国会議員になってデジタル民主主義を目指そうと思ったのか。
「参議院議員になっての率直な感想」「政党交付金を使って行いたい永田町改革」「比較されることの多い台湾の元デジタル担当大臣オードリー・タン氏との共通点と相違点」「チームみらいの今後」などについて聞いた。
気になる「公示直前の喘息治療薬に関する炎上とその後の改善」についても語ってもらった。

169 への返信コメント(30件)

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>>169
<選挙活動の舞台裏、政党交付金の使い道、チームみらいのこれから、公示直前の「喘息治療薬」騒動、日本とデジタル民主主義の相性、台湾のオードリー・タン氏と比較されることについて──>

起業家や作家として活動していた若手エンジニアが、「デジタル民主主義の実現」を掲げて志とスキルを持って政治家となったら、たった一人の当選でも日本は変わる可能性があるのでしょうか。

筆者はかつてSF関連イベントで安野さんと一緒に登壇したことがあります。当時の安野さんは、AIで作成した岸田文雄首相(当時)の合成音声などで注目されつつある頃でした。常に物静かでニコニコして出しゃばらないけれど、水を向けられると鋭い答えを返していた印象があります。

昨年の東京都知事選出馬(15万票超を獲得するも5位で落選)から1年で、ついに自ら立ち上げた政党の党首として国会議員となった安野さんに「政治家の金銭問題を透明化する秘策」「なぜフィクサー的な立場ではなく自ら国会議員を目指したのか」「台湾の元デジタル担当大臣オードリー・タン氏と自分との比較」などについて聞きました。

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>>169
茜 改めて当選おめでとうございます。8月1日に臨時国会で参議院に初登院されて、率直な感想を教えて下さい。

安野 初めてづくしでしたね。率直な感想で言うと「転職1日目の新入社員そのものだな」と思いました。参議院って相当広いわけですよ。なので、まず何がどこにあるかというところから色々と把握するのが大変でした。

参議院って本館と分館と別館と第二別館があるんですけれど、分館に行くつもりで第二別館に行ってしまうと、その移動だけで20分ロスするんですよね。「遅刻しないように」「あ、やばい」と思って、すごく走りました。

茜 でも、今はちょうど探検している気分で、リアルRPGみたいで楽しいんじゃないですか。

安野 そうですね、まさにリアルRPGですね。

茜 議員会館の部屋の床を党のイメージカラーの緑色にされてましたけど、前々から「当選したら部屋はこうしてやるぞ」と着々と考えていらっしゃったんですか。

安野 当選した後のことは、選挙中は全然考える余裕がなかったです。当選後に徐々にチームのメンバーで考えていきました。

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>>169
我々だったら、例えばスタートアップとかテクノロジーというところで、カラーが出るもの、かつ、割とカジュアルに話せるような場所も作りたいということで、あんな感じの内装でとりあえずスタートしてみています。

茜 広さはどれくらいなんですか。

安野 5〜6人が働くオフィス、プラス会議室という感じで、そこそこ広いスペースをいただいています。

>>120
茜 安野さんが7月20日に当選されて初登院までの間のことですが、「PCは品位がないから持ち込めない」と言われたという問題が話題になっていましたね。今はもう解決したんですか。

安野 本会議場と呼ばれる、いわゆるテレビで一番よく見る一番でっかい部屋、そこは(未だに)持ち込み禁止です。

茜 その後、「ちょっと改善できないのか」というようなアピールはしてみたんですか。

安野 まだそこまではやっていなくて、様子見しながらにしています。委員会と呼ばれる、各々の細かいことを話す部会に関しては、数年前に(PCの)持ち込みがOKになったらしいです。そういう意味では、ちょっとずつ進んでいるようです。

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>>169
茜 スマホは本会議場でも持ち込みOKと聞きましたが、スマホが良くてPC、タブレットがダメなその線引きはどこにあるんですか。

安野 品位ですよ、品位! でもスマホもね、出したら品位がないらしいので、ポケットの中に入れていて通信機能を切っていれば品位がある。通信機能が入っていると品位がない。

茜 え? じゃあ、別に何の役にも立たないじゃないですか。それって、理由は何だと思いますか?

安野 色々な人に今後、パソコンがダメな理由を聞かないといけないなと思っているんですけれども、誰かがおっしゃってたのは、キーを打つカタカタ音が品位がないんだと。

茜 それはちょっと納得というか、分かるかもしれません。

安野 二百何十人が、キーをカタカタさせてるのは良くないのではないかという。まあ、私としては意味は分かるのだけれど、普通の会議ってそうだから(キーの音が鳴っていても)そんなに違和感はないとは思うんですけれど。

でもタブレットはこう(タッチパネルの動作)ですし、今はスマホとタブレットの差もなくなってきているのでどこまでOKなのかなというのはありますね。

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>>169
ただ、通信機能がダメなので、そこの考え方の違いですよね。

これも他の方がおっしゃっていたんですけれど、「通信機能がオンになっていると誰かに操られるんじゃないかという懸念が出てくる」という、そういう理論もあるみたいです。でも、誰かを操る時に、別にその場でリアルタイムに通信する必要はないですよね。逆に(通信ができれば)その場で調べたいこともたくさん出てくるわけです。

会議の質を上げるうえで、どちらにしたほうがよいのだろうと考えると、私は「別に通信くらいはしてもよいのでは」と思いますけれど、今後色々と見ながら考えていきたいと思います。

茜 若手の議員さんを中心に「やっぱりPC持ち込めないっておかしいよね」というような話にはなっていないのですか。

安野 ちらほらはそういうことおっしゃる方はいらっしゃいます。今回も、(臨時国会で)最初に本会議場248人集まった時に、まずやったのが議長と副議長の選出なんです。投票する時に248人に1人ずつ名前を読み上げて、1人ずつ前のところに行って、1票ずつ入れてくわけですよ。

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>>169
で、終わったらそれを開票するんですけど、1回30分かかるんですよね。議長と副議長を決める2つだけで1時間かかっていて。もちろん必要なプロセスだと分かりつつ、なんかもう少し短くできるといいのにとは思いますね。

茜 技術者の血がウズウズするのではないですか?

安野 そうですね。ITでやると、選挙に不正が本当にないのかどうかを検証しきれないという説もあるので、物理的に見えてるから安心なのだというのも理屈としてはあるのですけれど。

ただ一方では、参議院って賛成・反対だったら席に2つボタンが置いてあってピッと押してやったりするので、それが良くて名前を記名する時はダメっていうのは、別にいいんじゃないかなと思ったりもします。ここも色々な理屈があるので、できることを探していく段階かなと思っています。

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>>169
□政党交付金の使い道
茜 今の話も踏まえて、チームみらいは得票率2%を超えたので政党要件を達成したということで政党交付金が得られます。そのお金を使って、国をどこから変えていきたいというビジョンはありますか。

安野 テクノロジーに対して政党が投資するというのは、他の政党、政治家がまだやってこなかったアプローチです。なので我々はチームみらいとして、ソフトウェアエンジニアチームを永田町に作って、みんなが使えるツール、ソフトウェアをどんどんオープンソースの形、つまり誰でも使えるような形で出していきたいと思ってます。

具体的には2つあります。1つ目が「政治資金の見える化」をするためのプラットフォームやソフトウェアです。今は、民間企業では当たり前にクラウド会計サービスみたいなものを使って会社の中のお金の流れを可視化していますけれど、これと同じことを政治家とか政党もできるはずです。まず自分たちで実践して「できるんだよ」と示したいなと思っています。

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>>169
安野 2つ目は、これは隣の台湾の事例をすごく参考にしているのですが、国民が直接こういう法案とか政策をやって欲しいという声を上げられるプラットフォームを作って、それを元に政策立案に活かしていく流れを作っていきたいと思っています。

茜 (台湾の元デジタル担当大臣の)オードリー・タンさんの「Join*」ですよね。もし日本で安野さんが中心になってそれを作っていくとして、国政に取り入れられるのに何年ぐらいかかりそうですか。

*Join(ジョイン):2015年に公開された台湾の行政プラットフォーム。オンライン嘆願書のような仕組みだったところを元デジタル担当大臣オードリー・タン(唐鳳)氏が改革。国民の提案と賛同、それに対する行政の回答が可視化され、意思決定プロセスの透明性を確保したことが高い評価を得ている

安野 国政にたどりつくのは、正直、結構かかると思っているんですよ。順番としては、まず自分の政党のチームみらいが使い、その次に地方自治体なんじゃないかと思っています。市長とか町長がやりたいって言ったらその地域でできるものという形で、まずは小さく始めようかなと思います。

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>>169
で、その次に他の政党、最後に国政っていうところに来ると思うので、国政まで入るには5年ぐらいかかるかもしれないですね。

茜 でも「結構かかるぞ」と言っても、ITの世界だと5年なんですね。それが30年とかではないと。

安野 30年はかからないと思いますね。基礎自治体のレイヤーで使われて一定成果を出せれば、他の自治体もどんどん使おうってなっていきますし、地方自治体で普通に使われてるのであれば、なんで国では使わないのっていう話になっていくと思います。

それに使っている技術自体は、台湾で2015年からできているものなので、最先端の技術を使いこなすというものでもないんです。単純に行政側とか政治家が意思決定すれば入れられるタイプの技術なので、技術的ハードルはもうないと思っています。

茜 去年、安野さんが関わってらっしゃったブロードリスニングツールとしての「Talk to the City*」を発展させる感じなんですか。

*Talk to the City:米NPO法人AI • Objectives • Instituteが提供しているオープンソースソフトウェア

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>>169
安野 あれもやり方の1つだと思うんですけれど、台湾のうまくいっている事例をそのまま持ち込むのが第1ステップとしてはいいのかなと思っています。

茜 そうなんですね。もう一方の政治のお金の透明化の方ですが、スウェーデンではクレジットカードを配って、政治資金をこれで使ってくださいってなっていると伺っています。

安野 閣僚の人に国の発行したクレジットカードを渡して、資金を全部これで切ってくださいとなっているんです。そうすると毎月毎月、利用明細が出てくるので、それが自動的に公開されていく仕組みになっています。そこを2025年の日本であれば、もう少し今風な形でできるんじゃないかと。

スウェーデンでは30年前からもうやられてるので、30年遅れでキャッチアップしようっていうことですね。

茜 日本では閣僚、ひいては国会議員全員にクレジットカードを渡すというのはかなり大変だと思うんですけど、ソフトウェアを使って政党ごとに入力する場合、敷居は低いけれどズルができるのではないですか?

安野 ズルの部分はシステム連携がされていること、リアルタイムであることが強みだなと思っています。

234


>>169
クラウド会計サービスもそうなんですけれど、クレジットカードとか銀行口座とシステム連携されているんですよね。

なので、使った瞬間にその数字がバコッと入る。で、それがバコッと世の中に公表される。もっとも、仕分け作業をしてから見せた方がいいんじゃないかという説もあるので、どこまでリアルタイムにできるかどうかはあるのですが、これがあると鉛筆を舐めて数字を変えるというのは相当にやりにくくなると思います。

もちろんエンジニアの目線からすると、ここをこういう風に頑張って変えれば不正はできるという穴はあると思うのですが、とはいえ今までよりも相当に詳しく相当に早く嘘がつけない形になるのは間違いないと思います。

茜 よく分かりました。ありがとうございます。

 少し振り返りたいのですが、去年の7月に都知事選があって、その時に使った「AIあんの」などのソースを公開して誰でも使えるようにしたり、その後も選挙特番に協力したりされました。

2025年1月には「デジタル民主主義2030」についての記者会見をされました。

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>>169
そこで、さらにデジタル技術で政治や行政に民意を反映させられるよう実証実験を進めていく、協働する自治体や政党を募集していると話されているのを見て、私は安野さんって今後は中立的な立場として活動し、色々なツールを提供していって、ゆくゆくは例えば(民間出身の)デジタル大臣みたいな形で行政からデジタル民主主義を目指すのかな、なんて思っていたんです。

でも実際は国会議員に立候補されたということで、なぜ自分自身が政治家になる道をここで選ばれたんですか。

安野 そうですね。外部からお手伝いするみたいなことも色々やってはいたのですが、やっぱりそれで変えられる幅って相当に少ないなと思ったっていうのが1つありますね。つまり、意思決定するっていうことが多分一番のボトルネックになっていて、その時に外部業者として入ってもなかなかそこに影響を及ぼせないな、というのが私の見立てでした。

一方で、国会議員の方々に話を聞くと、議員は🔻議員の言うことは結構よく聞くようなんです。

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>>169
議員じゃない人の言うことはあまりよく聞かないという、ある種の権力勾配というか、そういうものあるなと思っています。これは別に議員だけが特殊ではなくて、弁護士とか医師とかの産業でも全く同じ構造があります。

例えばリーガルテックと呼ばれるスタートアップの領域、「法務 ✕ IT」の領域がありますけれど、社長は全員弁護士の方なんですよね。ならばプラクティカルに何か変えていくためには、自分もしっかりと議員になる必要あるなと。🔻永田町を変えるには永田町に入るしかないだろうと改めて思ったということです。

また、おっしゃっていたところで言うと、それを目指すべきなのかどうかは議論があるとして、例えばデジタル大臣みたいなところを目指そうとした時に、今、日本で民間登用の大臣っていないわけですよね。

過去には竹中平蔵さんなどがいましたけれども、かなり特殊なケースだったと思っています。なので、現実的に一番近い道は、実際に自分も議員になることなんだろうなと思いますね。

240


>>169
茜 それから、これはちょっと昔の話になってしまうのですが、安野さんはAI研究とか起業家育成で著名な(東京大学工学部の)松尾研のご出身ですが、松尾研では国会の議事録のデータ解析をしていて、国会議員の発言の可視化をやっていらっしゃったと伺っています。それは20歳とか21歳とかの時の話ですよね。

安野 よくご存知ですね。2012年ぐらいなので、13年前のことですね。

茜 その頃から政治に興味があったのですか?

安野 ある意味では、あったということだと思います。世の中の色々な仕組みの中で、一番大きなシステムとしての政治システムというのがあると思うので、そこに対する興味は昔からありました。

それで、当時できることと言えば国会の議事録データを持ってきて、今ほど賢くはない機械学習、AIの枠組みを使って何か知見を得るっていうことだけだったんですけれど、2025年の今なら遥かにもっとたくさんのことができるようになってきているので、そこら辺の興味関心っていう意味では通底していますよね。

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>>169
茜 当時は、政治とか国会とかに興味がある若者って、しかも安野さんは理系でしたから、珍しかったのではないかなと思うのですが。

安野 これは、意外と当時から(そういう若者が)いたんです。00年代くらいから、例えば「ガバメント2.0*」という言葉がオバマ政権下で話題になっていたりしていたんですよね。

*ガバメント2.0:政府が主導ですべてを行うのではなく、データとプラットフォームを公開することで、市民や民間と共創することを目指すガバナンスモデル

日本では、例えば鈴木健さんが『なめらかな社会とその敵』(勁草書房)、東浩紀さんが『一般意志2.0』(講談社)という本を書かれたりで、テクノロジーを使って今の民主主義をどういう風にアップデートできるんだろうかという議論が結構たくさんあった時期だったんです。

ただ一方で、当時はテクノロジー面が全然追いついてない。今みたいにAIがあるわけでもないですし、ある意味、理論でした。2025年の今、実装の方に移って行ける時期になってきているなと思っています。

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>>169
まさにそういった2000年代に色々盛り上がっていた様々な理論の中で、どういうことが実際にはできるんだろうかっていう、🔻そのチャレンジがやっとできる状態になってきたかなと思っています。

茜 一般の人にとっては2000年代というのはインターネットがどんどん普及してきて、最近のIT技術はついていけないぐらい発展してるな、みたいな感覚があったと思うのですが、専門家から見ると、やっと現在、AIが自分たちのやりたいことに追いついてきたというような感覚なんですね。

安野 そうですね。一番大きいのはやっぱり人間の言葉を理解、理解っていうのも結構難しい単語なんですけど、理解したうえで何かを処理するっていうことがやっとできるようになってきたわけです。それこそChatGPTが2022年の11月に公開されて以降、初めて人間の言葉に基づいてちゃんとアクションが取れるようになってきたんです。

これはすごく大きくて、やっぱり政治の場って色々な人が色々な言い方で色々なことを言うわけじゃないですか。それをいかに集約して理解をするかって、相当に大事なわけですよね。そこからの論点をいかに抽出するとか。

248


>>169
そういったことはまだまだ研究段階なんですけれども、できるようになりつつあるっていう、ここは本当に大きな違いなんですよね。

◇都知事選と参院選の手応えの違い

茜 都知事選の時と今回の参院選の時の選挙戦では、手応えはかなり変わりましたか。

安野 手応えはやはり今回のほうがありましたが、流れとしてはかなり似ていたと思います。得票率で見ると東京都の時が2.4%ぐらいで今回は2.5%〜2.6%ぐらいなので、実は同じぐらいなんですよね。

ただ、東京都と日本全国でスケールはすごく変わっていて、そこはかなり違った部分だと思います。

茜 前回の東京都から、今回は全国を対象にしたことで、何か戦略的に動いたことはありましたか。

安野 我々もやったことがないですし、何ができるんだろうかと手探りで色々やっていって、当たった部分もあれば全然当たらなかった部分もあるなという感じでした。

基本的にはオンラインとオフラインのハイブリッドで両方とも力をいれていく。そしてそれぞれでシナジーを出せる所、連携できる部分を連携させていくということだったのかなと思ってます。

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>>169
茜 都知事選では第一声の時に10人ぐらいしかいなかったそうですが、今回の参院選では、渋谷での第一声に私も取材に行ったのですが、100人ぐらい集まっていて、皆さんサポートの意思を見せるような「みらいグリーン」を身につけていましたね。

それから「選挙の七つ道具」が届かなくて結構バタバタされていたじゃないですか。待ち時間が長引いてきた時、急遽、安野さんが「今から握手会をします」と壇上から降りてきて全員と握手し始めて「すごいな、この人」と思いました。あの時は内心ヒヤヒヤしていたんですか。

安野 ヒヤヒヤしますよ。何とかしなきゃみたいな感じで。

茜 30分以上、間延びしてしまったというか。

安野 あれは、総務省での手続きというのが、結構時間がかかるんですよね。🔻我々みたいな「みなし政党」、つまりまだ国政政党じゃない人たちが比例で選挙する時って、全国に10人立候補者が立っているということが必要要件なんですよ。

なので日本全国の選挙管理委員会と連携して、(党員の)皆さんの立候補届が全部受理されたのを確認したうえで全国比例の人(安野)がやっとエントリーできるんです。

250


>>169
茜 知りませんでした。そうだったんですね。私、てっきり安野さんが、例えばご自宅とかに自分の七つ道具を忘れてきたのかと。

安野 違う、違います。そうじゃないですよ、ちゃんと準備をして、わりと最善を尽くして、ただやっぱり処理に時間がかかるというところでああなってしまったということなんです。

なので、選挙事務も、もちろん選挙管理委員会の方々はすごく頑張っていらっしゃるのですが、もうちょっと色々とスピードアップするとうれしい部分というのはたくさんありましたね。

茜 そのあたりはAIで何か改善できますか。

安野 AIを含めてもそうなんですけど、その前段階としてメールをしっかり使うとかそういうところだけでも。

茜 連絡は未だに電話なんですか?

安野 電話もありますし、FAXもありますし。例えば何があったかと言うと、これも別に選挙管理委員会の人たちを批判する意図ではなく🔻今こうだという話なんですが、掲示板ポスターってあるじゃないですか。選挙の時に顔写真がいっぱいあるやつ。あれがどこにあるのかっていう一覧表がないと、ポスターを張ることもできないじゃないですか。

254


>>169
茜 掲示板の所在地の住所一覧みたいなものですね。

安野 そうです。それで、住所一覧はメールで欲しいじゃないですか。ピュッと貼り付けて返ってきてほしいじゃないですか。でも、それをしてくれるところはほとんどないんですよね。

茜 FAXで流れてくるんですか。

安野 「取りに来い」と。紙で、やっぱりすごい量なので袋の中にどさっと積まれていて、というのが基本的なオペレーションなんですよね。しかも、県の県庁に取りに行けばその県の分を全部もらえたら、それはいい方です。

基礎自治体の庁舎に取りに来いということもあってですね。なので、例えばある県では77個ぐらい基礎自治体があるわけですが、その全部の基礎自治体に行って「この自治体の掲示板一覧をください」って言ってもらいます。

茜 それは若者が思い立って政党を作ろうっていう場合に、かなり優しくないですよね。

安野 優しくないです。これは全国に組織がある前提ですよね。🔻新規参入者はあまり想定されていないんですよね。

255


>>169
政党ベースでどれくらい新規参入があるべきかというのはありますが、私はやっぱり🔻政治経験がない人が新しく入って行きやすいルール作りをした方がいいと思うんです。手続きを含めて、見直すべきところがたくさんあると思います。

茜 やっぱり、やってみないと分からないことがありますね。

安野 これは知らなかったですね。

茜 それに改善点なども見えてきたから、政治家になったことも成果ですけれど、なるための過程を見れたというのも貴重ですね。

安野 はい。やっぱり、やってみて分かることはかなりたくさんありましたね。

◇「喘息治療薬」に関する炎上とその後の改善

茜 蒸し返すようで申し訳ないんですが、公示直前に喘息治療薬に関するプチ炎上みたいなものがありました。その背景と当時のご心境、状況打破のために何やったかといったところを改めて聞いてもいいですか。

https://x.com/takahiroanno/status/1937733986924793916

安野 これは色々な発信をしていく中で、喘息治療薬に関して問題のある発言をしてしまいました。

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>>169
そこに関連して、改めるべきところを改めてしっかりと訂正と謝罪を行ったのですが、我々は色々なご指摘受けながら考えをより良くしていくことが基本だと思っています。ある意味、問題がある部分に関してご指摘をたくさんいただいて、それによって考えを改めていけるということは健全なプロセスの一環なのではないかな、とは思っています。

茜 私が気になったことは2点あって、まずご著書の中にもあるのですが、チーム作りで安野さんが大切にされていることは、報・連・相の手続きを踏むよりも「許可より謝罪」という言葉を使っていらして、スピードを速く対応することに注力しているんだ、というようなことを書いていらっしゃいました。

だから、この問題は医療系のブレーンとの議論とか発言の吟味が足りなかったのかな、と考えてしまったんですがそのあたりはいかがですか。

安野 足りなかったんだと思います。足りなかったと思うので、そこをきちんと体制も増強してやっていかないといけないということになります。

茜 では、今はそのあたりも何とかされているのですか。

257


>>169
安野 今、完璧なのかと言うと、まだまだ正直全然完璧じゃないです。ただ良くなってきてると思うので、今後、色々問題がある部分があったら指摘していただきたいなと思っています。

茜 必要な部分が分かったから、それを何て言うかピンチをチャンスに変えて?

安野 チャンスまで行けるかどうかは分からないですけれど、しっかりと反省すべき点は反省していくべきだと思います。ただ、100点を全部出すのも無理なので、100点じゃないと発信しないというよりかは、もちろん物によりますけれども、しっかりとこうだと思いますっていう意見を言ったうえで、それがもし課題があれば反省する。ただ何も言わないということではないという、このバランスを取ることだと思っています。

茜 なるほどです。今回の件に関してもう一点気になったことは、安野さんは『はじめる力』(サンマーク出版)で「リスクの取り方」を説明されているのですが、その中に「都知事選に出馬する時に色々な人にリスクを聞いて、『変な人に狙われるようなリスクはなさそうだな』ということで出馬した」というようなことが書かれていました。

258


>>169
けれど、パートナーの黒岩里奈さんが(喘息治療薬への発言の後に)危害を加えられてしまいました。そのあたりは何か思うところってありましたか?

>>37>>35
安野 何があったかという話を少し補足しておくと、私のパートナーの黒岩里奈が道端歩いてたら突然話しかけられて「安野の妻か」と言われたと。それで「はい」と言ったところ、突然突き飛ばされて色々暴言を吐かれたということがありました。

私はまず、厳重に抗議したいというか、こういうことがあってはならないと思ってます。民主主義の基本はお互いにちゃんと対話ができるということですし、そこに暴力が入ってくると、それが破壊されていくと思います。パートナーの自分からしても許しがたいと思っています。

加えて、そういった危険性がある、リスクがあるというのがこの仕事の1つの側面だなというところもあります。我々が活動する時に、私のパートナーも、チームメンバーも支援者の方々も含めて安全を確保するために、しっかりと何かを行う場所であるとか、あるいは警備の態勢であるとかの体制を整えなくてはいけないなということを改めて思いました。

264


>>169
◇オードリー・タン氏との共通点、相違点

茜 ところで、今までにも何回か台湾のオードリー・タン(唐鳳)さんという名前が出てきたと思うんですけれど、安野さんはAI技術者ということで比較されることや並べて語られることが多いと思います。ご自身では、タンさんとの共通点、相違点はどこにあると思いますか?

安野 共通点は髪が長いことですかね(笑)。相違点はたくさんあると思います。畏れ多いのであまり比べてほしくないですけれど、私はタンさんが言うような「Plurality*」、つまり技術というのは2つの方向性があって、技術を活用しようと言っている人たちの中でも、イデオロギー的ないくつかの側面がある。1つは権力をガッと集中させるという考え方ですし、いわゆるAIとかの技術って権力を集中するような側面があると思います。

*Plurality:社会的差異を超えたコラボレーションのための技術>>119

一方でビットコインみたいなブロックチェーンの技術などは、権力をすごく分散させて、個人の送金を国であっても止められないみたいな、究極の自由みたいなものを体現しようとしている。

265


>>169
この2つがあるわけですよね。

タンさんが言っているのは、この真ん中くらいがちょうど良いのではないか。技術って放っておくとどっちかに引っ張られがちなのですが、この真ん中の、ある種の茨の道を歩くのが大事なのではないかっていうのが、ざっくりと私のタンさんの「Plurality」の理解です。

そこは私もすごく賛同する部分なので、そういった側面を目指しているところはかなり共通してると思います。

茜 デジタル時代の多元性ですよね。デジタル民主主義を推し進めるうえで、やりやすさに台湾と日本の国土の違い、土壌の違いみたいなものは感じますか。

安野 感じますね。やりやすさは、むしろ日本の方がやりやすいんじゃないかなと思っています。

一概には言えませんが、台湾は日本よりも言語の多様性があるところですし、政治的なリスクも中国の脅威を受けています。日本にももちろん、言語の多様性や政治的脅威はありますが、台湾と比較するとやや緩和されている部分があると思うので、その中で🔻良くも悪くもより安定してる方だと思うんです。

267


>>169
新しい「Join」>>211のような仕組みを入れていくにあたって、脅威があるからこそより入っていきやすいっていう側面もあると思うので、そういった意味では日本のほうが向いてないかもしれないですけど、安定しているからこそしっかりと議論ができる部分もあると思うので、そこは一長一短なのかなと思いました。

茜 ただ、日本の方が新しいものを受け入れにくいというか、「PCは品位がない」ではないですけれども、安野さんに対しても「AIにそこまで任せきりで大丈夫なのか」などと言う人もいますよね。安野さんは「基本的に決断は人間がやります」とおっしゃっているのに、そこの部分をかなり心配されてる人もいらっしゃいます。

安野 そこはあまり浸透していないですよね。「すべてAIに任せるべきだとは思ってない」ということは、強く言っておきたいですね。

◇チームみらいのこれから

茜 チームみらい自体の今後の展望も伺いたいです。この先、衆議院選挙や地方選挙でもどんどん候補者を出して勢力を拡大していくとか、何かビジョンはありますか。

268


>>169
安野 基本的に党勢拡大は大きな方向で目指していきたいと思っています。ただ、どれくらいのスピード感を目指すのかというのは色々な議論があります。我々は一人しか議員がいない、まだまだスタートアップ政党で体制もしっかり整っていません。

急激に成長しようとするスタートアップにはそれなりのリスクもあるわけですよね。その企業文化を維持し続けられないとか。それは政党でも全く同じだと思います。適切な成長スピードというのがあるはずなので、それはどれくらいなんだろうねと、今まさに議論してるところです。

ただ、大きな方向として、党勢を拡大して自分たちが良いと思うことをしっかりと実現できるような力を持って行きたいなとは思っています。

茜 ありがとうございました。

269


>>169
【AI時代は知識手放す力も必要】安野貴博をつくった「3つの転機」/任期中にシンギュラリティ到来「対策プランある」/妻・里奈さん政界入りの可能性/エンジニア、作家活動の今後は?【作家仲間・茜灯里が聞く】

【今回のテーマ】参院選前に安野氏が上梓した『はじめる力』(サンマーク出版)を端緒に、「安野氏の『はじめる力』の原点」「人生の転機となった3つの決断」から半生を振り返る。

さらに、AI問題に強い政治家として「シンギュラリティはいつ起こるのか? 事態にどう備えるべきか」「デジタル時代に生き残るために必要な資質」についても尋ねた。

また、安野氏の政治家以外の活動の今後や人生のゴール、演説上手で知られる妻・里奈さんの政界進出の可能性についても語ってもらった。

387


>>169>>269
◇インタビューを終えて
2024年初夏、SF作家界隈では「作家仲間の安野さんが今度、東京都知事選に出るらしいよ」「ああ、あのAIで岸田総理(当時)の声真似をした安野さん!」というような会話がされていました。
その頃は「出馬は選挙戦へのAI導入のプレゼンのためかな」という見方も少なくありませんでした。けれど、スピード感あふれるマニュフェストの公表・改訂やデジタル民主主義に関する造詣の深さ、実践力に「彼は本気で政治家を目指している」という認識が広がり、わずか1年で参議院議員に当選しました。

今回の対談は、前編の「オードリー・タン氏と安野さん自身との比較」「台湾と日本、デジタル民主主義が根づきやすい土壌はどちら?」、後編の「シンギュラリティ到来に備えること」「デジタル時代に個人に必要な資質」など、最新の「IT技術と政治」にまつわる濃い内容を分かりやすく語っていただきました。安野さんの力強い話しぶりや表情の豊かさも印象的でした。

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