再生の道とチームみらいの差
2025/7/25
和光市議会議員　はぎわら圭一

今回の参院選で、再生の道とチームみらいは なぜこんなにも差が出たのか？
再生の道(石丸伸二氏)とチームみらい(安野貴博氏)は、ともに 都知事選→団体立ち上げ→参院選という同じ道をたどってきた。
一般の人も、おそらくこの両党に同じようなイメージをもっている人が多いと思う。
しかし都知事選では 石丸氏が約166万票、安野氏が約15万票で、大きな差があったし、当初は 再生の道のほうが注目を浴びていた。
しかも再生は都議選にも全面的に参戦していたので、露出度は上だったはずだ。

しかし今回の参院選では、みらいは議席を獲得したが、再生は獲得できず、明暗が分かれた。
比例票は、再生が約52万票にとどまったのに対し、みらいは152万票で、再生の約3倍。
再生が強いはずの東京でも、再生(吉田あや氏)が約13万票で、みらい(みねしま侑也氏)が約25万票で約2倍。
両党は似たような経緯をたどってきたのに、なぜこんなにも差が開いたのか？
その理由は 大きく3つあると考える。

>>129
まずひとつ目は、再生の道は 党首(石丸氏)が出馬しなかったこと。
おそらく これがいちばん大きい。
石丸氏なりの考えがあるのは十分理解できるが、やはりトップが出ないというのは、一般の有権者からすれば、本気度を疑われてしまう。
過去には、小池百合子氏が「希望の党」を立ち上げて国政に挑んだが、本人が出馬しなかったことも一つの要因となって、勢いがなくなってしまったという事例もある。
もし仮の話だが、石丸氏が出馬していたら、大きく状況は違っていただろうし、石丸氏が当選していた可能性もある。
比例で投票用紙に「石丸伸二」と書きたかった人は 全国にたくさんいたと思う。

次に二つ目として、再生の道は 選挙区では東京しか候補者を立てなかったが、チームみらいは各地で12の選挙区>>43に立てたこと。
やはり選挙区に候補者を立てれば、比例票を掘り起こせる。
ふつうの人の感覚なら、選挙区で候補者名を書いたら、比例でも その政党名(か候補者名)を書くからだ。
国政政党を目指すなら それが王道だし、その辺は安野氏が戦略を練り、周到に準備してきたのだろう。

>>129
三つ目として、掲げた政策の違いだ。
石丸氏は教育を最優先に掲げ、安野氏はAI・テクノロジーによる行政改革・産業育成などを掲げた。
もちろん教育は重要な分野ではあるのだが、「それ以外はやらないの？」という声も聞こえてきた。
一般の人からすれば、AIが急速に発展する中で、みらいの政策に希望を見いだしやすかったのだろう。
安野氏はその辺のアピールも非常にうまかった。

以上の3つが主な要因だろう。
🔻やはり結果として、議席を得るというのは 大きな節目である。
チームみらいは比例で2%以上得票し、国政の政党要件を満たしたので、政党交付金も得られる。
発信力も増すので、ここからさらに党勢を強めていくだろう。

一方、結果だけを見れば、再生の道(石丸氏)は 都知事選・都議選・参院選と3連敗したことになる。
この先しばらくは大きな選挙がないので、ここから躍進していくのは難しくなりそうだ。
良くも悪くも、再生の道は 石丸氏の一枚看板であり、すべては石丸氏次第だ。

>>129
あくまでも私の個人的な考えだが、もし再生の道が政党(団体)として大きくなろうとするなら、石丸氏に次ぐ、2枚目・3枚目の看板(人材)を党内で育成するか、すでに知名度・実力のある外部人材を取り入れる必要があると思う。

最後に、全力で選挙を戦ってきた候補者の方々に敬意を表します。
本当にお疲れさまでした。

>>129
再生の道(石丸伸二氏)とチームみらい(安野貴博氏)の差（2）
2025/7/29
和光市議会議員　はぎわら圭一

先日の投稿について、多くのご意見をいただいた。
参院選で 再生の道とチームみらいは なぜ明暗が分かれたのか、前回の投稿で、私は主に3つの要因をあげた。
1. 党首が出馬したかどうか
2. 各地の選挙区に候補者を立てたかどうか
3. 掲げた政策の違い（有権者に刺さったか）

この3つ以外で、最も多かった意見が、
「石丸氏が嫌われているから」という身もふたもない意見だった(笑)
政策うんぬんの前に、人として嫌いだと 何を言われても受け入れられないという。
まあ 石丸氏は万人に好かれるタイプではないし、有権者も人間なので 致し方ない部分はあるが・・・
都知事選の後、石丸氏のメディア対応や 裁判の敗訴などで、世間のイメージが悪くなった感は否めない。
それに対して、おおむね 安野氏の対話姿勢などを好感する声が多かった。
やはり選挙ではイメージも重要なので、党首の好感度の差が 結果に影響したという要因もあるだろう。

>>129
🔻安野氏の「分断をあおらない」というメッセージに救われたという声も多かった。>>64
参政党などの排他的主張に疲れた人々が、避難先としてチームみらいに流れたのかもしれない。
安野氏が戦略的にそれを狙っているとしたら、なかなかの策士である。

その他、再生の道の候補者は 党の政策(=教育)の専門家ではないが、チームみらいは AI・テクノロジーの専門家集団なので、政策の説得力があり 信頼感が増したという意見もあった。
それはその通りで、政策と候補者の属性が一致しているほうが望ましいだろう。

また、石丸氏(再生の道)を支持する方から多かった意見としては、
「そもそも再生の道は 議席の獲得を最重視しているわけではない(チームみらいとは目指しているところが違う)のだから、単に議席や得票数で比べるべきではない」という意見。
私も石丸氏の主張は見ている。
広く政治参加を目指していて、有権者の受けが悪いとわかっていても、長期的な視点で人口減少の危機感や 教育の重要性を主張し、参院選でも 王道の戦略はあえて使わなかったということは、理解している。

>>129
ただ、選挙に出る以上は、必ず数字(得票数)として 結果が明確に示される。
どのような政策を掲げ、どのような活動をし、それがどのように有権者に受け止められたか(つまり民意)が、 はっきりと数字で示されるのだ。
その要因を分析することで、今後どのように団体を運営し活動していくか、方針を考えることができるだろう。

また、政治(特に国政)は 政策を実行してこそ意味がある。
そのためには 選挙で票を集めて議席を得なければならない。
支持者が投票に行っても 結果が伴わない(当選できない)という状況が続いたら、支持者は離れていってしまうだろう。

そもそも石丸氏が影響力をもてたのは、選挙に勝って市長になって議会と戦い、そして都知事選で約166万票もの支持を得たからである。
石丸氏の影響力の源泉は 選挙(票)なのだ。
そこから目をそらすわけにはいかない。

同じ新興政党(団体)として、チームみらいの優れているところは素直に認め、学ぶ必要があるだろう。
チームみらいの、支持者参加型の組織づくりや資金集め、AI・テクノロジーを活用した効果的なPR・マーケティング戦略は 非常に参考になる。

>>129
私は 再生の道の候補者の方々とよく対談をしているが、あくまでも 外部にいる議員なので、ああするべき こうするべきというのは言いません。
石丸さんも、支持者の方々も、現状のままでよいとは思っていないはずです。
今後のアップデートに期待しています。

あと最後に一言。
安野さんの東京駅での最終演説の動画を改めて見たが、本当にすばらしい。
人生をかけているというのが ビシビシ伝わってくるし、皆が応援したくなるのがわかる。
これからの活躍が楽しみ。
私もがんばります！